1984

こないだ、ジョージオーウェルの1984を英文の原書で読み終えた。有名な本なのにまだ読んでなかった。何の前知識もなく読んだので本の半分あたりにまではSF小説だとは知らず、政治小説だと思って読んでいた。至る所に埋め込まれたテレスクリーンにより公的生活と私生活のすべてにわたって監視される社会。一挙手一投足から寝言に至るまで画像と音声で把握され、生活のすべてが監視される社会。

ニュースピークという言葉を作り出し、制限された言葉で思想を統制し、人々を日常の生活に埋没させ社会的思想や意見を持たせないようにする。

過去の歴史を書き変えて、あらゆる情報を国家の都合に合わせて捏造し、捏造した情報だけが事実となる。

この小説は第2次世界大戦終了の5年後ぐらいに出版されているのだが、あの時代からするとSF小説の分類だったのだろう。しかし、今は違う。この小説は現代を表わしている。マイナンバーによりすべての国民に番号をつけ個人のあらゆる情報を管理し監視しようとする。普段の買い物、個人の嗜好、趣味、思想、健康状態、病歴、資産、預貯金などなど、すべてがマイナンバーのもとに情報が集積され国家が管理・監視していく。

数日前、マイナンバーの不在通知が郵便受けに届いた。受け取らないので、自分のマイナンバーを知ることはない。

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