漁夫の利

尖閣列島の領有権争いで日本と中国が険悪なムードである。日本が尖閣列島を国有化すると、中国で大きな反日運動が起こった。自民党と民主党の主だった議員が徴兵制を公然と主張する。戦争前夜か。

かつて、1950年から1953年の間に朝鮮戦争があった。北朝鮮と大韓民国の衝突で、アメリカ、中国、旧ソ連が介入して、戦争は約3年間続いた。戦後混乱期にあった日本は、この戦争で軍需物資の生産・補給を担い戦争特需といわれる経済的恩恵を受けて、戦後の混乱期から脱することができた。

今、日本と中国が衝突すると喜ぶ国がある。身近な大国アメリカである。戦争が起こると軍事力が強大なアメリカのドルの価値が上がり、ドル暴落の危機を回避できる。アメリカは経済の危機を世界のどこかで戦争を起こすことで回避してきた。アフガニスタン戦争やイラク戦争がそうである。

いま、日本と中国の衝突、極東地域での軍事紛争でアメリカは自国経済の大きな危機を乗り切ろうとしている。尖閣列島の領有権争いの衝突の背後にはアメリカがいる。日本と中国はこの争いで何ら得るものはない。背後で争いを扇動するアメリカが漁夫の利を得る。

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