8月28日お昼過ぎ、名護市三原区事務所に情報公開請求の書類を提出した。以下はそのやり取りである。
豪華な応接テーブルの席に着く。
三原区長「伊波勝也さんですよね」
私 「はい、そうです」
区長「質問を受けつける前に、あなたに伝えておくことがあります。あなたは5月22日に三原区民になる申請書を提出して8月22日で3カ月になりました。3カ月が経過したのであなたを三原区民として認めます。そこで情報開示についてですが、あなたが区民である8月22日から8月28日の1週間の期間についてだけ認めます。それ以前のことについては質問を受け付けません」
私 「それはどうしてですか」
区長「あなたが区民でない期間について、あなたに説明しても分からないからです」
私 「過去の文書を読んでいるので私が分からないということはありませんよ」
区長「区民でもなかった過去のことについて質問して何の意味があるんですか」
私 「疑問に思っていることを明らかにしたいんです」
区長「では、わたしが説明することは理解してください」
私 「理解するように努めます」
区長「努めますではダメです。必ず理解して下さい」
私 「私は理解能力がないので、理解できるかは分かりません」
区長「理解しないのであれば、私はあなたに説明をしません」
私 「これは、情報公開請求です。質問にお答えください」
区長「どうぞ」
私 「昨年度に1,305,300円で軽トラックの新車を購入していますが、1,305,300円がかかった費用の全部なんですね。それを全部雑費で処理しているんですね」
区長「はいそうです」
私 「車を買ったら、税金を払わないといけないですけどそれはどうなっていますか」
区長「それは、この租税公課の欄にあります」
私 「雑費でも処理して租税公課でも処理して・・これだと二重に計算していることになりませんか?」
区長「え?」
私 「経理上の処理の仕方がおかしいですね。軽トラックを購入したときの仕訳の文書を見せてもらえますか」
区長「え?」
私 「仕訳という言葉を知っていますか」
区長「いいえ、知りません」
私 「『仕訳』は経理の基本ですよ。勉強して下さい」
突然、区長が声を荒立てて怒り出す。
区長「『勉強してください』とは何か。人に勉強して下さいとそんな言葉を言ってよいのか」
私 「知らないことは、勉強するのが当たり前じゃないですか」
区長「そんな言葉は人にいう言葉ではない。謝りなさい」
私 「あなたが勉強すればよいんじゃないですか。それだけのことでしょう」
そこへ、会計・書記担当の女性が現れる。
会計・書記「何を言い争っているんですか。いったい何なんですか」
私 「会計処理がおかしいので情報公開請求をしているんです」
会計「何がおかしいんですか」
私 「昨年度に購入した新車の軽トラックは経費なんですか、資産なんですか。雑費で処理されていますが」
会計「あの軽トラックは資産です」
私 「収支計算書では雑費で処理されていますが」
会計「あの軽トラックは経費でもあり資産でもあるんです」
私 「それはないでしょう。どちらか一方じゃないとダメでしょう。新車を購入すると、仕訳のとき借方にいろんな項目がでてくるはずです。そのときの仕訳を見せて下さい」
会計担当者が突然怒り出す。
会計「見せて下さいとは何ですか。見せて頂けますかと言うべきでしょう。『見せて頂けますか。お願いします』と言いなさい」
私 「見せて下さい」
会計「『見せて下さい』としか言えない人には、情報は開示しません」
私 「公文書の開示を請求することは区民の権利です。情報を開示して下さい」
会計「三原区では公文書の開示は監査委員にだけ行っていて区民には行っていません。そして区民に公文書の開示をするときは区政委員会の決議が必要です」
私 「では、公文書の開示には区政委員会の決議が必要だという決まりが三原区の規約にあるんですか」
会計「はい、ありますよ」
私 「では、見せて下さい」
会計担当者が事務室から規約の綴られた冊子を持ってくる。そして、私の前のテーブルの上に放り投げた。
私 「その決まりは何ページにあるんですか」
会計「何でそんなことを私に聞くんですか。そんなのは自分で調べなさい」
私 「では、後で目を通してみます」※あとで目を通したら、そんな決まりはなかった
会計が隣の区長に愚痴る。(こんな反抗的な人は見たことないね。最初からけんか腰だし。仲良くやっていこうという気持ちは全然ないみたいだね)
会計「あなたはまだ区民じゃないですよ。区民として認めるかは区政委員会で決めるんです。あなたを区民にはしませんよ」
黙っていた区長が割って入る。
区長「そうだよね。区民にするかは区政委員会で決めるんだよね。伊波さん、あなたはまだ区民じゃないんだよ」
私 「三原区事務所を批判する人や区長と会計を批判する人は区民にはしないということですね。本当にそんなことしていいんですか」
会計「いいんです」
私 「私を区民にしないんですね」
会計「はい」
私 「面白くなってきました。私は早速、この拡声器を使ってあなた方への抗議活動をします」
会計「どうぞやって下さい」
『伊波カツヤ』ののぼり旗を右手に持ち拡声器を左肩に下げて表の国道に出た。住家は散り散りで、人口243人の小さな農村集落で拡声器を使って演説をする姿。想像していた困難さは、やってみるとすぐに解消。ボリュームを絞って短い時間なら何の問題もない。
「お盆のウンケーの日に大きな音でお騒がせして申し訳ございません。三原区事務所の会計処理がおかしい。おかしな会計処理を正すため情報開示を請求すると監査委員以外には情報を開示しないのだという。三原区のオーナーは一人一人の区民です。区長は雇われ区長、会計は雇われ会計に過ぎません。オーナーの区民が雇われ区長に情報を開示せよというと、それはできないという。三原区では、区民の知る権利が保障されていない。三原区事務所、情報を開示しなさい。領収書と出納帳を開示しなさい」
拡声器のスピーチを聞きつけた近くの支援者が駆け寄ってきて言う。
「頑張ってください」
「有難うございます」
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