疾風の「シップウ」という音が何となく好きで、電子辞書で調べてみた。疾風怒濤、疾風迅雷・・・いろいろ出てくる。「シップウドトウ」「シップウジンライ」、音とリズムがきびきびしていて耳にさわりがよい。
「疾風に勁草を知る」と出てきた。勁草[ケイソウ]とは強い草のことである。はげしい風が吹いて初めて強い草が見分けられる。艱難(かんなん)にあって初めて節操の固いこと、意志の強いことがわかるたとえとある。
自分の身を草に置いてみる。強い風、激しい風にどれだけ耐えられるか、乗り越えていけるか。目の前の障害と困難を乗り越えて行けば、乗り越える過程と行為そのものが自分の財産になる。乗り越えたかと思えば、また別の困難が現れてくる。次から次へと。
天の摂理は、人というものにより多くの財産を与えることを望んでいるようだ。それなら、与えられるものを自分の財産にしていこう。そうと心に決めたら、疾風もまた心地よい。
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