選挙の風景(虚構バージョン)

名護市長選挙が終わった。現職の渡具知市長が再選されるという残念な結果になった。

2022年1月22日、投開票日の前日に、支持する岸本候補の手伝いをするため名護に行った。選対事務所に行く途中で名護市の選挙管理委員会に立ち寄ってみた。選挙管理委員会は国道沿いに位置して市役所の道向かいの目立つ場所にある。隣の市民会館に駐車すると、そこは期日前投票の人でごった返していた。

選挙管理委員会の事務所の中に入ると、そこには2人の男性スタッフと2人の女性スタッフが事務作業をしていた。10人以上が入れるスペースなので半分以上は出払っていたのだろう。挨拶をして少し質問があるというと、事務局長の佐久川純さんがわざわざ対応してくれた。選挙と選挙管理委員会の仕組みを分かりやすく簡潔に説明して下さった。彼が事務局長になった経緯も分かりやすく説明してもらった。
その最中に、偶然4人の警察官が選挙管理委員会にやってきた。なるほど、選挙は行政や公権力など、いろんな人たちによって支えられているのだなと感じた。仕事の邪魔をしてはいけないので、お疲れ様ですと声を残してそそくさとその場所を立ち去った。

岸本候補の3つの選対事務所を回ると、そのうちの一つに薄っすらと無精ひげが残るテレビでよく見る顔があった。髭を剃る間もないのだろう。稲嶺前名護市長である。

「稲嶺さんですよね。こんにちは」

「あ、こんにちは」

「稲嶺さん、わたしは名護市三原の出身なんです」

「ほ~ 」

「三原のシネーガチです。稲嶺さんと同じです」

「名前は何というのか」

「イファヤーです。伊波○○の息子です」

「ほう、君は○○さんの息子なのか。君が長男なのか」

「いえ、私が一番下です」

「君の母は、○○○さんだったかな?」

「いえ、違います。私の母は△△△です」

「ああ、そうだった」

「父は2年前に、母は7年前に亡くなったんです」

「そうだったよね~」

「今日は岸本さんの選挙の手伝いに来たんです。何かできることありますか」

「ああ、それなら向こうにいる○○さんの指示を聞いたらいいよ」

「どうも有難うございます」

かなりの分量の二袋のチラシをもらい、名護市の大北区域に行った。与えられた全量を各戸の郵便受けに入れていった。結構大変であった。翌日の投開票日は悪天候で大雨警報も出て投票率が伸びなかった。結果は残念なものになった。反省点を見つけて次回に生かしていくことが肝要である。

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