国際分業

「先生、国際分業って何?」

「それはね、フィリピンはバナナ、沖縄はサトウキビなど、その地域に合った産物に特化して生産していくことだよ。」

しかし、考える。

国際分業は、ある意味大きな危険をともなう。大正末期から昭和初期、沖縄ではソテツ地獄といわれる悲惨な社会状況があった。世界恐慌でサトウキビの価格が下がり、現金収入がない。サトウキビの換金作物は作ったが、食べ物がない。飢えをしのぐため食べると危険なソテツを毒を除いて調理して食べていた。生活のために、海外移民や日本本土へ移民・出稼ぎが多かったのもこの時期である。

経済のグローバル化は必然的に国際分業をともなうが、食べ物の自給を譲歩してはいけない。食べ物はいつまでも国内産でよい。先人のたどった歴史が教える。

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