リフレ

本屋に生徒が使う問題集を買いにいった。探し当てた問題集を手にレジに向かい、近くの平積みコーナーをみると、「リフレはヤバい」という気になるタイトルの本が目に入った。ペラペラと立ち読みしてみて、その本も買うことにした。

リフレとは意図的にインフレーションを起こすことである。それは、ヤバイだろう。

例えば、

勉強をすれば頭がよくなって成績は上がるが、近視になり眼鏡をかけるようになることも多い。では、近視になり眼鏡をかけると、頭がよくなって成績が上がるかというと決してそうではない。近視は勉強して頭がよくなることの付随的な結果である。

かつて、若い世代が沖縄語(ウチナーグチ)を日常的に話していた頃、沖縄語を日常的に話す生徒は標準語を日常的に話す生徒より学力が低いという統計が沖縄の地方紙に発表された。では、沖縄語を使わないようにすれば学力が上がるかというと決してそうではない。学力の高い生徒が沖縄語を話さないのは付随的な結果であり、決して原因ではない。

同じように、リフレは原因と結果を履き違えている。

インフレは通常、需要増加による景気拡大の付随的な結果である。インフレは景気拡大の結果であって、決して景気拡大の原因ではない。需要の増加によってインフレが起こるのが本来の景気拡大であり、現政権が目指すリフレは円安により輸入コストが上がって起こるインフレであり、景気を拡大させるものではない。

また、リフレの手段である国債の日銀引き受けは、将来的に国債の大暴落と金融危機につながる大きな危険をはらんでおり、経済の専門家の誰もが主張する禁じ手である。それでも安部政権が強行に国債を日銀に引き受けさせたり、日銀法を変えようとするのはいったい何が目的なのか。戦争時の無制限の大量国債の引受先の確保が目的なのかと懸念する。

コメント

タイトルとURLをコピーしました