気づく力

先生方の研修用に最近DVDプレーヤーを1台買った。画面が9インチでテレビが見えるワンセグまでついている。アンテナの位置によって受信の感度が違い、テレビは見えたり見えなかったりする。シャッターが下りていると全く受信できない。

人の持つアンテナはどうだろう。ちょっとしたことに気づく人もいれば、全く気づかない人もいる。アンテナの感度が違うのだろう。しかし、感度は工夫と努力によって能力を上げることができる。

春夏連覇を達成した興南高校の野球には学ぶところがたくさんある。我喜屋監督は選手に毎朝散歩をさせて、その後気づいたことを1分間スピーチさせてきたという。チリ袋を持たせて落ちているチリを拾いながら散歩をさせた。誰かがチリを落としたというミスがあれば、選手たちにそのチリを拾わせてカバーする。チリ拾いが野球のカバーリングにつながっている。

チームプレイである野球は、動作の一つ一つが気配りや気づきの連続である。体力的技術的な訓練だけでなく、気づく力の訓練が日々行われてきたようである。気づく力は野球を見つめる目であり、日常の生活を見つめる目であり、自分自身を見つめる目であったと思える。興南野球の監督や選手のあの落ち着きや内にひめた強さは、日々の気づく力の訓練からくるものであろう。

このチリ拾い、スタディでもやりましょうよ。まずは各教室の前のチリ拾いから。小さなことからやってみる。小さなことができなければ、大きなことはできない。自分の部屋を眺めてみる。あちこちにチリが落ちている。まずは身近な自分から。

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