以下は、和歌山カレー事件 林眞須美死刑囚・長男著の「もう逃げない。」からの引用である。
【長男・浩次(仮名)は当時小学5年である】
児童相談所(児相)に着いた日、男子部屋へ行くと小中学生7、8人が一斉に殴りかかってきた。
この日は児相の上空もマスコミのヘリコプターが何機も行き来しただろうし、両親の逮捕時の様子をテレビで見ていたかもしれない。同じ日に「林」という苗字の4人きょうだいがやってきたのだから、「林眞須美」の子どもだということはわかっていたのだろう。
彼らにとってぼくらは、カレーに毒を入れて4人を殺害し63人を急性ヒ素中毒に陥らせた極悪人の子どもたちで、なにをしてもかまわない標的だった。ぼくは殴られながら、大人が助けに来てくれることを期待し、部屋の入り口のほうに目をやった。すると、女の子たちがこっちを見て、バカにするかのように笑っていた。
本当ならいまごろは、運動会のリレーで大逆転し、女の子たちの拍手喝采を浴びていたかもしれないのに・・・・・。
そう考えると、急に怒りが込み上げてきて、ぼくは反撃に出た。しかし、すぐに足をすくわれ、後頭部から床に倒れ落ちた。そのまま頭を抱えて縮こまり、しばらく足蹴にされていた。
次の動画は、2015年に開かれた眞須美さんを支援する東京大集会の様子である。https://www.youtube.com/watch?v=npXS6hrK3Go
眞須美さんを担当する看守は和歌山からずっと彼女について来ていて、大阪までついて来ているという。その女性看守は眞須美さんに「あなたの死刑が確定した場合、その時は最初にこいつを死刑にしてやってくれと、私は法務大臣に上申書を書いてあるからね」と平気で言うらしい。
自殺防止用の独房のひどい環境とわざと選んだ底意地の悪い看守、死刑の執行を控えて、生き延びるのもまた大変である。
発言者は、鈴木邦男さん(林眞須美さんを支援する会代表)、安田好弘さん(林眞須美弁護団)、河合潤さん(京都大学工学研究所教授)、神田香織さん(講談師)+香織倶楽部、佐藤優さん(評論家)。
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