真剣

窓ガラスにヤモリが2匹。小柄な1匹はシッポが長くて見栄えがよい。大柄なもう1匹はシッポがほとんど残ってなくて不恰好、命からがら生き延びてきたのだろう。

獲物が現れるまで、身動きもせずにジッと待っている。獲物を見つけるとスタスタと移動し、パクッと食いつく。大柄なヤモリは熟練していて、獲物を取り逃がすことがない。

パクパクパク、うまそうに口を動かしている。今日は獲物が多い。あっちに行ってパクパク、こっちでパクパク。食べることが生き甲斐かのように、パクパクと口を動かしている。

食べるために生きているのか、生きるために食べているのか。ヤモリは知らない。

人は何のために生きているのか。生きることに目的があるのか。遠い日、学生時代、答えのない思索をめぐらし虚無をさ迷っていた。

あのときの虚無を思う。すべてがむなしかった。それでも真剣に生きていた。不器用に真剣に悩む若者がいた。

ロンドンオリンピックで日本人選手が活躍している。真剣に練習してきて、真剣に戦っている、その姿が人々に感動を与える。真剣に取り組む大切さを教えてくれる。

生徒の勉強も、またしかり。真剣さが大切である。

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