琉球新報の新聞小説、森鴎外の「山椒大夫」が今日の15回で終わった。
場面は平安時代、旅の途中の幼い姉弟と母親が、だまされて親子離れ離れに奴隷として売られていく。人をだまして売り買いする人間がいるのかと、読んでいて怒りが湧いてくる。
二人の姉弟は、奴隷の境遇で辛酸をなめながらも、再び親に会える希望を持ってけなげに生きていく。拘束されて過酷な状況で働かされる奴隷、また奴隷を使う側の非人間性。ひどい状況があるもんだ。幼い姉弟はどうなっていくんだろう。
最初の第1回と途中の1回を読めなかったので、ネットの青空文庫で「山椒大夫」を探し出して、未読部分を補って読んでいた。ネットの青空文庫は著作権のなくなった小説がボランティアによって書き込まれていて、ネットユーザーが自由に読めるようになっている。
新聞小説もいいが、青空文庫も面白い。本を買わなくてもいいし、持ち運びもいらない。長い時代を経た良書がそこにはある。「山椒大夫」で、久しぶりに青空文庫に立ち寄った。しばらくは青空文庫で読書のときを過ごそうかな。
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