人は自分ひとりで生まれてきたのではなく、ひとりで育ってきたわけでもありません。どれほど多くの人たちの世話になってきたことか、また世話になっていることか。それからすると周りに対する感謝の気持ちは人間関係の基本だと言えるでしょう。
周りに対し腹の立つことがときどきあります。そんなときは気持ちがイラついていて何をやってもうまくいきません。しばし立ち止まって、自分と関わるひとりひとりの存在の有難さを考えます。いら立った気持ちが和らいで感謝の気持ちへと変わってきます。腹立たしい気持ちになったときや人間関係がしっくりいかないときは社会のなかで自分がどのように生かされているかを考えると心が穏やかになってきます。
子供は親の真似をします。親の言動だけでなく、心の中、考え方、感情まで真似てしまいます。お父さんお母さんが家族を取り巻く人間関係、社会にどう対応してしているかを子供たちは見ています。そして、同じように真似ていきます。いつでも社会に適応すればいいと言うわけではありませんが、人間関係があまりにも不器用では子供たちがかわいそうです。
ところでスポーツの世界で偉大な成績を残した選手からよく出る言葉で「皆様のおかげで・・・」というのがあります。私はあの言葉はテレビの前だから言う社交辞令ではなく、大半が実際に選手がそう思っているから自然に口から出る言葉ではないかと思っています。周りに対する感謝を忘れない人だからこそあれだけの偉大な成績・記録を残せたのではないでしょうか。
勉強でも同じではないかと思います。お父さんお母さん、学校の先生、友だちなど周りの人たちに感謝できる子供はきっと大きな困難をともなうことなく比較的スムーズに勉強を進めていけるのではないでしょうか。子供の勉強・学習は子供一人ではなく、多くの人に支えられた「信頼」という人間関係の中で行われるのですから。
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