2階のベランダの柵に布団を干そうとしたら、1階から這い上がってきた蔦が柵の半分ほどを覆ってからまっている。柵にからまっている枝の先をほどいて、布団を干せるスペースをつくろうとするのだが、強くからまっている部分は枝を引きちぎってはずすしかない。
柔らかい枝の一本を手で引きちぎると、チクッと心が痛んで枝がかわいそうに思えてきた。蔦はけなげに1階から2階まで這い上がってきた。蔦の自然の意志は上を目指して枝のからめる場所を探している。
枝を柵からはずすことをあきらめて、蔦のからまったままの柵にそのまま布団を干した。いずれは、枝の元の部分を切って蔦を枯らすことになるのだろう。だけど、しばらくは手をつけずに枝が伸びるままにしておこう。柵にからみついている柔らかい枝とたくさんの小さな葉っぱを見ているとそう思ってしまう。
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