余命

「癌ですね」

「・・・そうですか。それで先生、あとどのくらい生きられるんですか」

「余命は1カ月です」

「・・・・・・・」

言葉がでない。ただ、自分の心を観察している。自分の心がどう動くのかに興味がある。そして、やはりと思う。

1カ月は長くはない。だけど、短くもない。準備をするには程よい時間かもしれない。

などと、思っているところで目がさめがた。そして、思う。生きていることも、生きられることも奇跡である。この奇跡を粗末にしてはいけない。

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